楽しそうにはしゃぐ糸鋸に、御剣は圧倒されている。御剣はジョッキを持ったまま、呆然とする。
「楽しく、無いですか?」
呆けている御剣を見て、糸鋸は肩を落としながら御剣の顔を覗き込む。
「うッ、そんなことはない。なんというか、なかなか馴染めなくてな」
「馴染めない? やっぱり楽しくないですか……」
「違う!」
御剣は険しい顔をして、ジョッキを掲げながらビールを飲み干していく。
「ま、また一気ッスか!?」
ジョッキがどんどんと上がっていく。黄金色の液体が御剣の中へと流れ込んでいく。
「んむぅ」
空になったジョッキをズドムと音を立てて叩き置く。
「糸鋸刑事」
「は、はいッス!」
「私は馴染めないと言ったのだ。楽しくない、などとは言っていない」
糸鋸は困惑しながらも質問する。
「そ、それって、楽しいってことッスか?」
御剣は糸鋸から目線を外すように、枝豆をはむ。
「そうだな」
(つづく)
「楽しく、無いですか?」
呆けている御剣を見て、糸鋸は肩を落としながら御剣の顔を覗き込む。
「うッ、そんなことはない。なんというか、なかなか馴染めなくてな」
「馴染めない? やっぱり楽しくないですか……」
「違う!」
御剣は険しい顔をして、ジョッキを掲げながらビールを飲み干していく。
「ま、また一気ッスか!?」
ジョッキがどんどんと上がっていく。黄金色の液体が御剣の中へと流れ込んでいく。
「んむぅ」
空になったジョッキをズドムと音を立てて叩き置く。
「糸鋸刑事」
「は、はいッス!」
「私は馴染めないと言ったのだ。楽しくない、などとは言っていない」
糸鋸は困惑しながらも質問する。
「そ、それって、楽しいってことッスか?」
御剣は糸鋸から目線を外すように、枝豆をはむ。
「そうだな」
(つづく)